卵巣年齢と表現するには無理があるAMH

 

AMH(アンチ・ミュラー管ホルモン)は、この8年で大きく認識が変わりました。 

 

 

今日のテーマは、「卵巣年齢と表現するには無理があるAMH(抗ミュラー管ホルモン)です。

 

 

 

上記のグラフは、縦軸はAMH値 、横軸は年齢です。 ピークは・・24.5歳。

 

 

2011年頃に、AMHは大きく取り上げられて、様々な憶測が飛び交ったAMH値。

 

当時は誤謬(まちがい)もあり、真実も混在していました。 そして独り歩きをしていったように感じます。

 

当時は「卵巣年齢」と言われていたり「卵子の残り数=原始卵胞」という認識が一気に広まってしまったからです。

 

 

 

「AMH=卵子の残り数」というインパクトは、赤ちゃんをただ欲しいだけなのに・・とう女性たちの不安をあおりました。

 

余命宣告のような印象をもった人が少なくなかったです。 医療知識や医療情報は、キャッチーなわかり易さが受けるので

 

本当に簡単にバイアスがかかります。色眼鏡みたいなものです。

 

論文もそうです。論文に書いてあったから・・それは正しいと思ってしまいがちです。

 

正確に言うと「自分の仮定は正しいと思い込みたい」という潜在意識が自分の脳 毛様体賦活系に刷り込みまれてゆくのでしょう。

 

 

ノーベル医学生理学賞に決まった京都大学高等研究院特別教授の

本庶佑氏がSTAP問題についてコメントした「新潮45」の記事(全文PDF)の中で、他人の書いた論文を読むときの心得が説かれています。

「すべての論文は嘘だと思って読みなさい」と。

 

 

 


正しいAMHの知識を知る理由とは・・?

 

 

AMHが高いのは、AMHが低い人からみると卵胞がたくさん育つので年齢が高くなってもいいね!とは一概に言えない訳です。

AMHが高い人は、低い人とはまた別の悩みがあります。

 

プロコトル(治療手順)も違えば、摂るべき栄養素も違います。

 

それによって、排卵誘発のプロコトルや培養や・・摂るべき栄養素によって卵質が変わるが変わるから

正しいAMHの知識を知る必要があります。

 

AMHは、卵胞の供給量であり、卵胞を育てるホルモンであるFSHと負の相関があります。

AMHとFSHは、低温期(卵胞期)の前半と後半では真逆な動きをします。

人工受精や体外受精の採卵において排卵誘発をした場合には、、薬によってFSHは上昇してゆくので卵胞は成長しますが

卵胞期の後半では、FSHが卵胞を育てようとする反面、AMHはそれを制御しようとブレーキをかけてきます。

排卵の邪魔をしているだけでしょうか? それは違います。

 

水面下において卵子を育てるLHというホルモンの登場の為に道を切り開いていきます。

 

【こんな勘違いをしていませんか?】

☑ 卵胞が大きくなればいい卵子が出る

 

☑ 卵胞が大きくなるのに日数がかかり過ぎたから、いい卵子も出ないだろう

 

☑ 排卵前のトリガーの日に、E2が高すぎたから、いい卵子も出ないだろう。

 

☑  逆に         E2が低すぎるから、いい卵子も出ないだろう。

 

これらは、卵胞の大きさと  FSHとE2しか見ていない。

 

それと、ホルモンは薬で作られるホルモンと、自分のチカラで作るホルモンがあります。

 

育ってきた卵胞の卵胞液の中に貯まるホルモンは色々あります。E2、P4、IGFーI(インスリン様成長因子)など。

 

卵巣の発育には、成長ホルモンの一種であるIGF-Iは、FSH(卵胞刺激ホルモン)と共に重要な働きをします。

 

脂肪細胞のコントロールが凄く重要な訳です。それは身近なところからも改善できます。

 

 

   詳細1) こちらをご覧下さい。

            ↑

           「AMHの秘密」

            

 

   詳細2)こちらをご覧下さい。

         ↑

            「AMHが高い! PCO/PCOS、グレー」

AMHが低い人・・

 

☑ D3エコー画面で現れる卵胞(AFC)が少ない

 

☑ FSHの問題を抱えるケースが多い

 

☑ AMHとFSHは反対の動きをするので

   FSHが高くてコントールに苦労する時がある。

 

☑ E2が上がりにくい

 

☑ 採卵してもあまり多くの卵子が採れない

 

☑ 卵胞の成長スピードがいきなり早くなる時がある

              など・・

AMHが高い人・・

 

☑ D3エコー画面で現れる卵胞(AFC)が多い

 

☑ LHの問題を抱えるケースが多い

    ⇒卵子が成熟しにくい

 

☑ AMHとFSHは反対の動きをするので

   LH優位だと、肝心な時にFSHがついて来ない

 

☑ E2が上がりすぎる

   排卵後に逆に下がり過ぎる

 

☑ OHSSのリスクがあり、プロコトル(治療手順)の強弱の

   さじ加減が上手な先生が必要になる。

 

 

☑ 採卵して多くの卵が取れるが、採れた卵が全て

   成熟卵そして「正常胚」になる訳ではない。

 

☑ 卵胞の成長スピードが遅い

               など・・

 

 

 



AMHは大事ですが・・

「排卵」の二つの顔を知ることの方が妊娠の早道です

 

AMHが低い方は・・ 空胞や変性卵の原因を知り

 

AMHが高い方は・・ OHSS(卵巣過剰刺激・症候群)の原因を知ることが大事です。

 

実は・・ 以下の絵がキーワードです。  

排卵の瞬間の卵子 
排卵の瞬間の卵子

 

 排卵には、適度な炎症作用が必要です。

 

  大切なのは・・「適度な爆発」

 

 LHと炎症系のPG(プロスタグランディン)のパワーが必要。

 

 


排卵には二つの顔があります。

 

①卵胞の成長×卵子の成熟 

②炎症作用(プロスタグランディンとコルチゾールのツー・タッグによる適度な炎症)    この2面性が必要です。

 

治療中の方は、①の面ばかりをみており、②をあまり意識していません。

つまりLHと炎症作用がないと排卵はしません。炎症作用はOHSSや空胞、そして変性卵の理由を知る為には必要です

 

生理痛も炎症作用のプロスタグランディンが原因。それに対して抗炎症作用で「炎症」を抑えるのがコルチゾール。

 

両者にはメリットもあれば、デメリットもあります。

前者はPG産生過程において、「活性酸素」を産出し、後者は「血糖値」を上昇させてしまう弱点もあるのですが、

人が生きる為に必要だからこの世に存在しています。

 

 ★ 詳しくは・・こちらをご覧下さい。

          ↑ CLICK 「排卵には二つの顔がある。適度な炎症系」

 

 

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コメント: 2
  • #1

    ベビードール (水曜日, 16 10月 2019 09:29)

    AMH0.09とかなり低いと言われています。
    やはりこの値では自然妊娠は不可能なのでしょうか?

  • #2

    PIOART福島 (水曜日, 16 10月 2019 19:26)

    年齢因子と卵管因子や子宮因子等・・さまざまな要因があります。AMHが低くても・・AF(生理中に見える卵胞の数)が多くなる時があります。自然妊娠が理想ではありますが・・体外の成績などを分析した上で、IVF/ICSIだけとか・・自然妊娠(AIH含む)・・一つの方法に偏ることなく・・伏線を張りながら「生」を拾ってゆくたくましさが必要なのではないでしょうか? F(生理中に見える卵胞の数)が多くなる時があります。自然妊娠が理想ではありますが・・体外の成績などを分析した上で、IVF/ICSIだけとか・・自然妊娠(AIH含む)・・一つの方法に偏ることなく・・伏線を張りながら「生」を拾ってゆくたくましさが必要なのではないでしょうか? 母は強いものです。それと・・大切なのはclinic選びというよりも、DOCTOR選びです。母親の根性論だけは対処はできないです。