排卵抑制AMHブレーキのリリース・タイミング


 

 私はアスリートで頑張っている方が好きなので・・上野由岐子さん(1982年生)の強烈に「重い球」を例に

 

 卵胞の発育を説明しようと思います。

 

 ソフトボールに疎い人の為に、スポーツ新聞の見出しを例に・・「神様、仏様、上野様」 覚えている方もいるかも知れません。

 

 その重い球は、球速が121km/h。  普通の男性でも「反則だから、打席から13mしか離れていないピッチャーマウンドからじゃ

 

 なくて、セカンドベースから投げてください」という人が多いと思います。

 

 それでも、人々の心を掴んでやまないのは、アスリートとして彼女の「心意気」だと思います。   素敵ですね。

 

 


AMHの「実践的」な本当の意味、知っていますか?

 

 

  年齢が高くなってくるとAMHは低くて当たり前になります。

 

  年齢が高い患者さんや難治度の高い患者さんは、

 

  「どうせAMHの再検査をしても低いのは分かっているから(・・しない)」

 

  「それよりも、AFC(生理中に見える卵胞の数)と大きさが心配なんです。」

 

 

  では、なぜ?クリニックの先生は、年齢が高い方にもAMH値を測るのでしょうか?

 

  排卵誘発の方法を決める便利なガイドラインになるからです。

 

  シストの発生頻度とも絡んでくるので・・その方の卵胞を育てる際の目安になります。

 

 


アクセルとブレーキのバランスが大事です。 

 

ブレーキの抜けた軽い球(ソフトボール)は、どんなスピードが速くても、カンタンに打者に打たれてしまいます。

 

  スピードが同じでも・・軽い球と 重い球の2種類があることを 卵胞の成長サイクルの中でも知ってもらえらば幸いです。

 

その鍵を握るのが、ブレーキが抜ける時のタイミングです。

 

その時に、シスト(水たまり)があったら・・?どうなる?とか考えながら、以下のイラスト(採卵の螺旋階段)をご覧下さい。

 

 

FSHは排卵促進アクセル・AMHは排卵抑制ブレーキ

   【注意】 以下の螺旋階段は、「自然周期」による単一排卵のケースです。

 

        排卵誘発剤を使う一般のケースでは、 卵胞経は10mmでもFSHは高いです。

  

        D3のFSHが高くて心配症の人が、D8のFSHがもっと高くてさらに心配になる人もいますが、

 

        それは薬でFSHをあげているからです。

 

        〈排卵誘発の例〉

  

          ◆クロミッドしか飲んでいない。

             ⇒ クロミッドは抗エストロゲン製剤なので、E2が低いからFSH分泌を加速させる薬。当然、FSHは上昇

        

                              ◆HMG製剤やFSH製剤 を入れている

 

             ⇒ FSH成分が入っている薬なので、当然、FSHは上昇

 

卵胞期〈中期〉


 

  AMH(ブレーキ)

   スローダウン

      

 卵胞経が14mmライン →

   LHが立ち上がってくる

 

     ///////////////////////////////////////////////

 

卵胞経が10mmライン→

  FSHがゆっくり

  低下してくる

    ↑

 AMH(アクセル)

卵胞期〈後期〉


AMH(ブレーキ)

   完全解除!

    ↓

   〈トリガー近辺〉

← 機能的黄体化 

     卵胞の中に、E2に+して

  P4が分泌されてゆき

  卵子が成熟度が加速する!

 

     同時に P4によって

 

  着床の為の子宮内膜もSTART


 

 

 

      卵胞の発育において、

        卵胞を育てようとするFSH(アクセル)

        卵胞の排卵抑制をしようとするAMH(ブレーキ)

 

       この二つのバランスが大事になります。

 

        両者ともE2がどの位の高いになったら、作動するのか?タイミングをみています。

 

      排卵がday14の方だったら、LHサージがかかってきたday12あたりに「トリガー日」になるでしょう。

      

      個人差があるものの・・

      卵胞経が10mmラインでFSHは、ゆっくりとアクセルを緩め始めても卵胞は育ちます。

 

      そして

      卵胞経が14mmラインでは、LHが幅を効かせてきます。

      LHは、卵子を成熟させるホルモン。 イメージ的にはスピードにトルク(ねじるチカラ)を載せてきます。

      

       中学校や高校の時にソフトボールをした授業でした人は

      重い球を投げる友人と、軽い球しか投げられない友人のボールを

      バットで打ったり、ミットでキャッチした事があるかもしれません。 

 

 

 

 

      LHがしっかりと効いてきた卵子は、「重い球」のような感じになります。

      卵胞の顆粒膜細胞に、LH受容体がしっかりと発現しています。 だから卵子が成熟しやすくなります。

 

   


AMHが低い方=ブレーキが早めに解除される

 

 

 

      AMHが低い方の場合は、

 

     卵胞成長におけるAMH排卵抑制ブレーキが早めに解除になってしまうので・・

 

      成長スピードが加速してしまって、「1日2mmで卵胞は大きくなる」とかそんな理論は当てはまらなくなります。

 

      明後日には1日に10mmも大きく育ったり、E2が倍増したりするのも、高齢患者さんの場合は珍しいことはないです。

 

      仮に!ボールの中身を割ってみてみるとすると・・

      卵胞の大きさの割りには・・卵子が成熟していないとケースもあります。

 

      卵子を成熟させるLHが、通常よりも早いタイミングで作動してきたり(早発LHサージ)すると

      ソフトボールの球は、軽くなってゆきます。

 

      ※ 例えがよくわからなかったら申し訳ありません。

 

 

      

軽い球は、ダメなのか?

 

      「重い球」の方(LHがしっかりと効いている)が、当然 MⅡ(成熟卵)になる可能性は高いです。

 

      アンタゴでは、セトロでLHが抑制されているので・・見えにくい。

 

      そして、悩ましいのは、一見「軽い球」のようにみえてもPGT-A(=着前)をしてみると後に正常胚として

   

      あがってくること。

 

       確率論の話になるので、採卵はやはりしっかりと成熟するような「重い球」の方がいいと思います。

 

 


少しミーに聞いてみよう!

 

  「・・螺旋階段(今週期)の前じゃないの?」

 

  「生理って連続しているし」

 

  「前周期の高温期が大事なのよ・・ worst TO DO LISTってあるよね 」

 

  

 

 話は変わりますが・・Myって・・Little My(英語)の略だったんですね。 クライアントさんに教えてもらいました。

 

 ありがとうございます。 ずっとMEだと思っていました。自意識が過剰でMEだとばっかり・・思っていました。

 

 ミーのことをお母さんが「Little My」と呼んでいるのかな? わからないです。少し気になりました。

 


参考BLOG記事

高齢妊活者が、妊娠が難しい理由
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早期LHサージ ⇒ 早期黄体化 このラインの話や

 

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    遺残だけど翌周期に消えにくい卵胞 など

 

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