採卵はできるのに・・移植できないのはなぜ?

体外受精のロスになりそうな時ってありますよね?  気がついていますか?

 

 

 たとえば day10でいつもの誘発をしてのに

 

 卵胞が反応していない時

 

 過去の採卵でなんども 

 

 変性卵(D)や空砲(E)を経験してことがある方などは

 

 

 

 ロスをしたくないという強い気持ちがある時

 

 皆様は、どんな行動をとりますか?!

 

 

 

 

 

 

 

 

患者力の差が、「結果」にコミットしてゆきます。

 

      

 

 

  ドクターとその相談をする前に・・

 

  知っておかないとならないことってあります。

 

  専門的な話はわからなくても、「ここは抑えておくべきポイントだよね」そういうものってあります。

 

  ドクターも、そうしたポイントを掴んでいる患者とは話が早い。

 

  それが「患者力」というもの。 それが今後の治療を大きく差をつけて、結果にコミットしてゆきます。

 

 


Q:採卵はできるのに・・移植できないのはなぜ?

 

  

 「以前は、ちゃんと採れて 移植も出来たの・・」

 

 「でも 今は、採卵はできるのに・・移植できない」

 

 「凍結できない!」

 

  

  こういう人って、表にはあまり出てきてないですが 非常に多いです。

 

            みんなこまめにブログで自分の治療を綴っている訳ではないからです。

 

 

 


◆未熟卵から成熟しない。成熟卵だけど分割が止まる

 

    卵子は成熟卵(MⅡ)にならないと顕微でもフリカケも出来ないです。

 

    卵子は 超未熟卵(GV)⇒ 少し未熟卵(MⅠ)⇒ 成熟卵(MⅡ)と成長しますが

 

    その先にある卵は一番大事なのにあまり目立たない。

 

 

    Q:成熟卵の先にあるものって・・・どんな卵だと思いますか?!

 

 

   A: 答えは、 「過熟卵」です。

 

  Q:刺激が強いと「過熟卵」になりますか?

 

   A: そんなに簡単なものでもないです。

 

     そしたら、刺激が弱いとみんな「未熟卵」になってしまう。

 

   ここにクリニック選びの難しさが出てきます。

 

 

 

    

  Q: お店で出てくる美味い「羽根つきのカリカリの餃子」を家で焼けますか?

 

     肉汁がジュワ~っとジューシーで且つ、カリカリしていて

 

     おまけに羽根までついている餃子です。

 

 

  A:火加減と水加減の微妙なバランスってありますよね。

 

     排卵誘発は、それに似ています。

 

                         お店の餃子ならば、材料が同じだけど・・

  

                         排卵誘発では、人それぞれ違う。

 

                         おまけに同じ人でも、生理周期によって差があり読めない人もいる。

 

                                                                                         フライパンに入れた時に同じ「生の餃子はない」ということです。

 

 

 

                         


卵子の成熟も「羽つきカリカリ餃子」も基本は同じ

炎症不足・炎症良好・過炎症が・・

卵胞の中で起こることは、フライパンの上でも起こる!!

 

 

卵子の成熟度は、

炎症(アクセル)と抗炎症(ブレーキ)で決まります。

 

まるでフライパンで焼餃子を作るように・・

「火力」と「さし水」のタイミングと量で決まるという事です。

 

主婦の皆様は、

 

1)餃子をカラっと焼き上げる人もいれば    〈炎症良好〉

 

2)真っ黒焦げの餃子を作る人もいます。     〈過炎症

 

3)すべてが足りなくて中身が「生」の餃子も。 〈炎症不足〉

                        

 

ART(体外受精)の排卵誘発も、餃子の焼き方と同じ感じ。

 

どちらも、シンプルが故に、微調整の難しさは正直あります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Q:刺激が足りないから、すべて未熟卵になるの?

 

  A:未熟卵だから、すべてが「炎症不足」という訳ではありません。

 

    例をあげると・・

    PCOの人などでは、刺激が強すぎて・・つまり「炎症」させすぎても卵子は、成熟しないままGVに留まったりします。

 

    つまり、「過炎症」経由のGVとなります。刺激を弱めると今度はE2がついていかないというジレンマに落ちます。

 

 

    このように未熟卵だから、すべてが「炎症不足」という訳ではありません。   ここを勘違いしない下さい。

    だから、カリカリの餃子を焼くのと同じ位難しい訳です。

 

    【PCOの誘発の難しさ】

 

    具体的には・・

    これなどはD3~D12での誘発は強すぎると卵胞は反応せずにE2はあがらない。

 

    D12のトリガーではhCG注射でも強すぎたら卵胞の中が「過炎症」になる。

    そこまでE2を引っ張ってくる間に、ひっぱりすぎると

    今度は、ブセレキュアやスプレキュアのマイルドトリガーでさえOHSSになってしまうリスクもある。

 

    これが難易度の高いPCOの方の誘発方法のセッティング。

 

 

 

 

 

 

PCOではない人でも・・

 

 

炎症不足と過炎症の境界が狭い人がいる訳です。

 

 

Q:移植どころか?空砲(E)や変性卵(D)で先に進めない

  なにか?対策はないのでしょうか?!

 

    A:あります。

 

       まずは、空砲や変性卵ができるメカニズムを知りましょう。詳しくはこちらのページで説明しています。

                                       ↑「空砲・変性卵の原因と対策」

 

       採卵針の太さを変えたり、吸引圧をコントロールする前に、まず卵胞壁から卵が離れてプカプカと浮いていないと

       採卵するにも採卵のしようがないです。

       卵胞壁から卵子を離すのもまた「炎症」なのです。

 

        ここも、カリカリの餃子を焼くのと同じ位難しい訳です。

       排卵のクセが排卵誘発に反映されてないと難しいからです 

 

 

Q:採卵はできるのだけど・・移植できないのはなぜ?

    A:あなたの年齢や卵質にだけ、問題が100%ある訳でないないこともしておいて下さい。

 

     「上手な排卵誘発の先生と 上手な培養環境の出会い」 で コントロールできるがかなりあります。

     培養液の違いだけでは解決はできないです。 排卵誘発と培養環境この2つのチームタッグが

     あなたの「今」の体質に合っているか?そういう話になります。

 

 

だから まずはData分析をしていきましょう。 

 

    体外受精のロスを避ける為に。 詳しくはこちらを。

                                        ↑ 「TOPページ」

 

        そして、あなた一番信頼する主治医としっかりと話す「ツール」を手にいれることができます。

        これが患者力で結果にコミットするというプロセスです。