両方の顔が揃って・・いい卵子が出ます。
採卵と移植をつなげる橋の話になります。
炎症には適度な炎症が必要です。高すぎず、低すぎず。
今回の記事は「体外受精の経験者向け」です。
P4の代謝を移植ではなく、「採卵」にフォーカスした内容です。
for
☑ 採卵周期に入って、前回あった卵胞が小さくなって消えてしまった。なぜ?
☑ 採卵の前の内診で、P4採血を取るのはなぜ? 卵質に関係があるのかしら?わからない。
☑ 採卵の前のホルモン値は、問題ない!と思っていたのに採卵が出来なかった。なぜ?
卵の成熟を邪魔しているのは何?
☑ 受精もしっかり2PNの正常受精だったのに・・なぜ?分割が止まったの?
★ ★ ★
「あたらしい地図」、現在進行形を皆様が手にすることを心より願っています。
〈記事の趣旨〉
姙娠ホルモンと呼ばれるP4。
「天使」のような面と「悪魔」のような面をもつP4は、
排卵され黄体化してから分泌されるホルモンではなく、
卵子を抱えた採卵前の卵胞から既に分泌されています。
卵子を成熟させるのにはP4のチカラがいる。
そしてLHとLH受容体の発現は遺伝子発現レベルで調整されおり、それが姙娠しにくいヒトの生理をコントールしている。
採卵前のP4のコルチゾール化が卵質の及ぼす影響と、着床の窓(WOI)をずらす影響があります。
機能的黄体化のタイミングのズレの話です。
卵巣の中で、卵胞の成長スピードと卵子の成長スピードがリンクしていなければなりません。
卵管采から排卵した卵の集合体が取り込まれて、卵管の先で正常受精が行われて
適正な成長スピードの中で、胚(=受精卵)に必要な栄養素が卵の個性の合わせて供給されなければなりません。
着床。 胚の成長スピードと子宮内膜の成長スピードが、シンクロ(=同期)をして着床の窓(=WOI)と合って
妊娠ホルモン「P4」のチカラで子宮内膜の中に浸潤していくことがメカニズムです。
E2とP4のハーモニーがそれを実現させます。
★ ★ ★ ★
排卵には、適度な炎症作用が必要です。
大切なのは・・「適度な爆発」
LHと炎症系のPG(プロスタグランディン)のパワーが必要。
排卵には二つの顔があります。
①卵胞の成長×卵子の成熟
②炎症作用(プロスタグランディンとコルチゾールのツー・タッグによる適度な炎症) この2面性が必要です。
治療中の方は、①の面ばかりをみており、②をあまり意識していません。
つまりLHと炎症作用がないと排卵はしません。炎症作用はOHSSや空胞、そして変性卵の理由を知る為には必要です。
生理痛も炎症作用のプロスタグランディンが原因。それに対して抗炎症作用で「炎症」を抑えるのがコルチゾール。
両者にはメリットもあれば、デメリットもあります。
前者はPG産生過程において、「活性酸素」を産出し、後者は「血糖値」を上昇させてしまう弱点もあるのですが、
人が生きる為に必要だからこの世に存在しています。
★ 詳しくは・・こちらをご覧下さい。
↑ CLICK 「排卵には二つの顔がある。適度な炎症系」
コルチゾールは副腎皮質から分泌される主要な糖質ステロイドで、糖代謝をはじめ、蛋白質や脂質代謝にも関与する
カラダにとって必須のホルモンです。
副腎皮質からのコルチゾール分泌は、視床下部-下垂体-副腎皮質系のnegative feedback機構により調節されている。
難しい表現ですよね?
【E2の負のフィードバック】
卵巣が疲れてD3のFSH数値があがった時に、そのFSHを落としてゆくのがネガティブ・フィードバックです。
E2↑ → FSH↓ の逆の動きをするのが「ネガティブ・フィードバック」です。
高齢の患者さんだと、この動きが働かなくて FSHがグングン上がってゆくのです。でも回路が戻ったら元に戻ります。
これは、E2のFSHに対するネガティブ・フィードバックです。
【コルチゾールによるフ負のフィードバック】 それは卵胞の成長と関与する。
これと同じようメカニズムがコルチゾールによる負のフィードバックを通して行われます。
卵胞の中の卵子を過度の炎症をキープしながら、
良い排卵をさせる、卵子を守る為に(正確には卵子の回りの卵母細胞を守る為に)に・・
卵胞内のコルチゾール濃度が上昇した時に、それを下げる為に、負のFeedbackをかけてゆく。
負のFeedbackとは、
ある数値がレッド・ゾーンに入った時に
アクセルを緩める抑制作用が働くこと。
エンジンの回転系の「レブ・リミッター」を切って回さないような仕組みです。
上流の視床下部から、CRTのホルモンが分泌されると下流の下垂体からACTH(=副腎皮質刺激ホルモン)の蛇口が開かれて
その結果、副腎からコルチゾールが分泌されます。 ストレスを感じるとこのようにコルチゾールが出てカラダは
太古の狩猟民族の頃のような臨戦態勢になるのですが、蛇口からそんな「戦のホルモン」ばかり出ると疲れてしまうので
ネガティブ・フィードバックが聞いて、上流そして中流にある蛇口を締めてコルチゾールの分泌抑制が働いています。
【BADなケース】 上記の負のフィードバックが働かないと・・卵胞の中にはE2だけなくP4もそしてそれが変化した
コルチゾールが溜まっていきます。
年齢が高くなると・・このメカニズムが上手く働かなくなり男性ホルモン過多になります。
男性ホルモンというとテストステロンだけなく、このような変化もあります。
このフィードバックが効かない状態を改善する方法もあります。
以下の絵をご覧になってください。
着床期にではなく、卵胞期
つまり採卵の時に 外因性のステロイドを使って
意図的にコルチゾールによる負のフィードバック環境を
作り出して、いい卵を育てる方法もあります。
このように
採卵にマイナスになる「コルチゾール」の分泌を抑える
ことはとても重要です。
自分のホルモンでしっかりとフィードバックが効く
カラダを作るの大事なのか?理解してもらえれば幸いです。
採卵前にLHサージが徐々に始まり、早期黄体化の卵子を想定しています。
卵子はまだ、卵胞内にKEEPしている状態で、P4が上昇しており、
P4から派生するコルチゾールも生まれて卵胞液を満たしている状態のイラストです。
卵胞を育てるのがFSHのホルモンであると「E2代謝系」の記事で説明しました。
FSHホルモンは、顆粒膜細胞(のFSH受容体)でE2を作ります。
そして、卵胞の中に卵胞液が水のように溜まってくるのですが、この卵胞の中にはE2・P4・コチゾールも溜まってきます。
皆様の中では、採卵に向けての内診において、
「卵胞の大きさとE2のバランスが合わない!おかしいな?」と言われた人も少なくないと思います。
その場合は色々な原因がありますが、P4とコチゾールバランスが崩れている場合もあります。
このバランスが今回の記事である「P4代謝系」です。
代謝という言葉は、AがBに変わる代謝という意味です。
つまり、 P4がある酵素によってコルチゾールに変わるということです。
この変換はP4チェックだけではみえないです。
Dr.たちは、経験値に基づいて判断しています。卵胞の大きさやホルモン値をみながら判断しています。
エコーが今の2Dではなくて、3Dエコーがもっと導入されるといいですね。(判断がより正確になりますから)
★次に、「P4代謝系」の図を イラストで見てみましょう。 コルチゾールの登場です。
P4(黄体ホルモン)は、卵巣の黄体細胞から分泌されますが、LH(黄体刺激ホルモン)と密接な関係があります。
卵胞が黄体化して、黄体はLHの作用により基本的には排卵後に卵胞の顆粒膜細胞が黄体化・顆粒膜細胞になりそこからP4は分泌
されます。副腎脂質からの分泌もあります。 (妊娠中は胎盤から分泌)
E2は、P4と対象的な動きをします。
分泌組織・ 排卵・子宮収縮の3項目にわけて「表」でみてみましょう。
ホルモン名 | 分泌する場所 | 排卵 | 子宮収縮 |
E2 | 卵胞(卵胞の顆粒膜細胞) | (+)排卵の促進 | (+)子宮収縮の促進 |
P4 |
黄体(卵胞の黄体化した顆粒膜細胞) |
(ー)排卵の抑制 | (ー)子宮収縮の抑制 |
左イラストをご覧下さい。
アンテナつまりホルモン受容体の反応が良いとE2はあがり
卵胞が育つメカニズムを説明します。
下垂体から、この卵胞がある卵巣に向けて
FSHホルモンと LHホルモンがボールのように降ってきます。
そのボール(=ホルモン)を受容体であるアンテナが受け止めて
卵胞を発育させて、卵胞腔にE2を分泌してゆきます。
問題は、高齢の方や卵質が悪い方の場合
排卵をしていないのに、左イラストのYELLOWの部分である
「顆粒膜細胞」が「黄体化・顆粒膜細胞」に早く変化して
しまい。そこから黄体ホルモンを通常よりも多く分泌して
しまうことがあげらえます。
排卵をしていないので「採卵」の話になってきます。
黄体化が通常より早くなった状態での採卵は何を意味するのか?
ホルモンの動きで詳細を知りたい方は、こちら(卵巣機能)で詳しく説明しています。
ここでは、P4だけにポイントを絞って話します。上の表の赤字の部分になります。
【P4の排卵の抑制について】
LHとFSHの分泌を抑制することで、排卵をしないように「排卵抑制」に働くのがP4です。
莢膜細胞でテストステロンが産生されて、それがアロマターゼという酵素によってE2に変換されますが、
このテストステロン(男性ホルモン)も P4と同様にFSH↓、LH↓と分泌を抑制して排卵の抑制を助けます。
【P4の子宮収縮の抑制について】
これは着床期の子宮内膜の話です。
E2は、子宮内膜を増殖し肥厚させます。それだけは着床期の子宮内膜を維持することができないのでP4と共同作業をします。
P4は、E2が肥厚させた子宮内膜を維持してゆくことで協力する訳です。
着床には着床期の子宮内膜が、受精卵を受け入れやすくする為に「前脱落膜化」していなければなりません。
そのトリガーの役目を担うのは「P4」であり、P4が前脱落膜化を完成化させます。
子宮が子宮収縮をしてしまうと、受精卵が子宮内膜に着床・浸潤してゆきにくくなります。
P4とE2の綱引きが始まります。
子宮収縮を促進(+)するE2に対して P4がその子宮収縮を抑制(-)する訳です。
着床するタイミングの合わせて、アクセルとブレーキという相反する動きが子宮内膜上でバランスをとってゆく訳です。
着床に関しては別のページにゆずり
ここでは、P4の産生を脂質代謝(P4代謝系)をみてゆきましょう。
《図の解説》 脂質代謝を「母なる川」となぞえてのイラストになります。
縦の棒を境界線にして、世界が変わります。
★左サイド: 祖母なるホルモン(プログネノロン)から来る「P4代謝系」
☆右サイド: 母なるホルモン(DHEA)から「E2代謝系」
共に・・ルーツはコレステロール! そしてそこから派生してくる性ステロイド・ホルモンです。
以下は、★左サイドの「P4代謝系」の話です。
【図の説明】
排卵の前後のP4の動きを示しています。
採卵前のP4の上昇カーブを注目。【イエローの枠】です。
CYP11B1という酵素のよって、P4がコルチゾールに変換されてきます。
下図は、day15あたりに「採卵」をするケースですが・・基礎体温・卵胞の大きさ・ホルモンカーブを描かれてます。
排卵前では、卵胞はまだ卵子を排卵をしていないので、黄体にはなっていないです。
その為、黄体からのP4の分泌はないのですが、卵胞が成熟していないうち(当然排卵もしていないうちに)に
卵胞液にP4を分泌させるのを「早期黄体化」または「アーリーP」と呼びます。
移植の時(子宮内膜の早期崩れを誘導)はもちろんですが、採卵の時にも卵子に良い影響はないです。
採卵前の卵胞が大きくなってくると採卵前の数日からP4が上昇してくるのがわかると思います。
これは、卵胞液の中に、P4とE2が溜まってくる状態です(メインはE2)。
《採卵できる卵胞》
卵胞の大きさが大きくなるにつれて、P4値が程よく上昇してくる
LHがサージしてくるので連動してP4も上昇する。だだし2.5近辺を超えてくるのは良くないです。は
上記の表の「排卵期のP4は、2.36以下になっています。これはLHサージ下の数字です。
〈補足〉高温期においても採卵は出来ますが、
卵胞が成熟レベルまで育っていることと、LHが上がっていないことの2つが条件になります。
《採卵できない卵胞・・消えてゆく卵胞》
卵胞の成長と伴って、P4も上昇もない
(E2は落ちてきたりして細胞は死を迎えます。これを”アポトーシス”と呼びます。)
★ 体外受精をしていると・・卵胞が何故?消えてゆくのか?不思議に思う人も多いと思いますが・・
理由をこちらで詳細説明してます。
↑ 「細胞死を司るミトコンドリア」
採卵後の・・成熟卵(顆粒膜細胞がキラキラしています)
早期黄体化(アーリーP)は、早期のLH上昇における男性ホルモン(アンドロゲン)作用が原因です。
下記イラストは、day3 とday8の卵胞の比較図です。
P4代謝が水面下で行われています。莢膜細胞でLHの刺激を受けてアンドロゲンが増えてゆくのですが
これが上手く、顆粒膜細胞でE2に変換できないと当然E2は想定よりも上がらずに、男性ホルモン優位になり
P4代謝によって プログネノロン⇒P4のルートを優先させます。 その為に莢膜細胞が厚くなり
卵子の成熟に必要ところまで、LH受容体のアンテナが立たなくなります。
卵子と卵丘細胞の複合体(COC)にLH受容体のアンテナが発現しなくなります。
これは、卵胞の中で男性ホルモン(T:テストステロン)が
CYP19A1(=アロマターゼ)によって
女性ホルモン(E2:エストラジオール)変換される図です。
顆粒膜細胞(=GC, Granulosa cell)からFSHやAMHホルモンの分泌されます。
水色の部分が卵胞の中の卵胞液になります。
《採卵できる卵胞》
卵胞が大きくなってゆく過程において卵胞の顆粒膜細胞は、P4合成分泌をしてゆき、
卵胞液の中にE2とP4がバランスよく貯まっていきます。 (∵ストレスホルモンであるコルチゾールがあまり貯まらない)
一方
《採卵できない卵胞》
①卵胞内にE2が思うようにたまらずP4経由のコルチゾールが増える
採卵できない卵胞や、採卵前に来てゆく(死んでゆく)卵胞は、卵胞液の中に、コチゾールがより多く溜まっていきます。
LH受容体の発現が早いために、P4がコルチゾールに変化してしまうタイミングが前倒しになり、
アポトーシス(=細胞死)になってゆくのです。
P4からコチゾールへの変換が進んでしまい。
酵素がうまくブロックできないままに、P4をコチゾールに多く変換してしまう。
この結果、卵胞は死んでなくなっていったり(アポトーシス)消えてゆく。
②卵胞の中の成長ホルモンは、卵を育てE2上昇に転じる良きパートナー このパートナー・シップが壊れている。
卵胞内には、E2・P4・コルチゾールといった性ステロイドホルモンだけではなく
IGFーGB(インスリン様成長因子・結合タンパク)も分泌されています。
E2を育てるのは、FSHというホルモンだけでなく、IGF-1というインスリン様成長因子)つまり成長ホルモンの
仲間の協力が絶対に必要です。
IGFーGBは、このFSHのパートナーであるIGF-1の作用を抑制したり促進したりする大切な働きをします。
このキーマンが、うまく働かないと、FSHも足をひっぱられてうまくE2があがらないので
成長中の卵胞の消えてゆくのです(閉鎖卵胞)
刺激周期で、排卵誘発中のFSHとLHのバランスは凄く大事ですが・・薬の投与によってFSHは上がっていっても
卵が育ちきれないのは、このIGFーBGが上手に働かないからです。
採卵前の卵は、卵子を抱えたまま次のイラストのようにP4上昇により顆粒膜細胞においてLH受容体が発現して
LHのサージで、顆粒膜細胞が機能だけ「黄体化」するという「黄体化顆粒膜細胞」に変化します。
黄体ホルモン、P4は、妊娠成立と関わる排卵、受精、着床・・その後の妊娠の維持から分娩まで全ての過程でとても重要な役目を
背負っています。つわりもP4の影響だし、受精時の子宮内膜の「脱落膜化」のトリガーになるのもP4。
P4(黄体ホルモン)の引き金になるLHの異常は、高齢になっていると卵巣を線維化させて、採卵を難しくさせてゆく。
★ ★ ★ ★
ここから先は、移植時のP4の働きにフォーカスしてみましょう。
そこには黄体の形成におけるメカニズムを知ることが、良い卵子に出会う基本になります。移植も含めてです。
黄体というと・・卵子を排卵した卵胞が、黄体に変わり白体に変わってゆきまた生理を迎えると理解するのは正しいのですが
そうすると排卵しない限り、黄体化はされないということなり、少し話をもっと深く掘り下げないといけません。
◆ 機能的黄体化の3つのドラマ
上記の黄体の形成における前準備がありそれがそれが「機能的黄体化」です。
1) 卵ー卵丘細胞複合体(=COC)の膨化
排卵する前に、顆粒膜細胞は、LHサージを受けてYELLOWの部分が黄体化顆粒膜細胞になります。
文字通り、機能だけは黄体化しているのです。
これが、黒い◉の部分であるCOC(卵・卵丘細胞)に厚みを増させて卵子を成熟させます。
この時に卵胞液の中には、P4が代謝して変化したコルチゾールが分泌しますが。
ここでコルチゾールの濃度が上昇したCOCに対して、
コルチゾール(=糖質コルチコイドによる負のFeedbackがおこなれ、卵丘細胞の中の卵母細胞が
直接卵子を保護して栄養を渡している為に・・
卵子にとっては乳母のような卵母細胞を炎症から守り、卵質が悪くならないようなシステムが動いています。
★また適度な炎症がないとしっかりとした排卵が行われません。
炎症系のサイトカインやプロスタグランディン(PG)の産生や作用を抑制することで
オーバーレブをした炎症に対して「抗炎症作用」のブレーキもかけるのがコルチゾールです。
副腎から出るコルチゾールが、生命維持で大切な働きをする一つです。
2) 卵胞の破裂
卵子を放出するのもP4の働きです。
プロゲステロンはプロゲステロン受容体(レセプター)を介して作用します。これを介して遺伝子転写を活性化させて
様々なタンパク質分解酵素を呼び込み 卵胞を破裂させます。
卵胞を破裂させるには、炎症系が必要です。それがプロスタグランディン(=PG)です。
ここでも起爆剤のPGに対してコントロール働き、余計ないらないホルモンが破裂した卵胞から、腹腔の中に過度に
いかないようにコントロールしています。
排卵する卵子の瞬間です。
卵子には顆粒膜細胞がたっぷりと附属した状態で
イソギンチャクのような卵管采に吸い込まれていきますが
途中で腹腔を飛ばないとならないです。
解毒な必要ないらないホルモンもこの穴から出てきます。
3) プロゲステロン産生
LHサージを受けて・・転写因子を介して、黄体化顆粒膜細胞でプロゲステロンを産生はじめます。
この時! 卵胞は卵子を抱えているので排卵はしておらず、卵胞も「黄体」になっていない点に着目して下さい。
大切なのは
LHサージから実際に卵胞破裂にいたるまでの期間です。
採卵をした皆様ならば、採卵前のトリガーの種類とタイミングがここに出ます。 タイミングと時間。
この時期は、細胞携帯や組織の構築はまだ「黄体化」していないのですが
機能的には、すでにエストロゲン(E2)の産生からプロゲステロン(P4)にシフトしているので
「機能的には・・」という意味で、3のステップを「機能的黄体化」といいます。まだ卵子は抱いたままです。
上記の排卵前の機能的黄体化は3つ働きがありますが
1)卵ー卵丘細胞複合体(=COC)の膨化 ⇒ 卵質へのリンク
3)プロゲステロン産生 ⇒ 着床の窓のズレ
という2つの視点から、早期黄体化を考えるページは、こちらになります。
少し、絵で説明をすると・・以下の二つのイラストになります。 これが・・一つ目の視点です。
採卵と移植をさんざんした患者さまには知っておいてもらいたい記事になります。
あまり周期を考えなくDHEAサプリメントを摂っている方も多い多いと思いますが
早期黄体化(=アーリーP)は、DHEAの交叉反応を促進することでも上昇しますので・・
しっかりと自分のホルモン値に合わせた医療サプリメントのマネージメントは必須になります。
PIOART解析相談室
― 会員制ART医療サービス ―
〒104-0061 中央区銀座2丁目14-15 アヴァンティーク銀座2丁目弐番館 801号室
【アクセス】
東銀座駅(日比谷線・都営浅草線) 徒歩3分
A7 出口
銀座1丁目駅(有楽町線) 徒歩5分
A11 出口
銀座駅(日比谷線・銀座線・丸の内線)徒歩6分
A12 出口
【公式HP】 https://www.pio-art-counseling.com/
【公式ブログ】 blog-smiling
【営業時間】 11:00~20:30 【定休日】 日曜日
10年間で延べ2万1千人の臨床相談数《IVF》
ー 体外受精コーディネーター(培養士・生殖心理士)による実践的な相談 ー
【免責事項】
当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。
診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診を御薦めします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社及び監修医師による情報提供者は一切の責任を負いかねます。