排卵のくせ6項目【大切】

【排卵とは・・本質は何ですか?】

 

排卵は、卵巣を突き破って卵子が放出されることです。

 

でも、放出されるおは卵子だけではないです。 上のイラストをご覧ください。

卵子は、COCと呼ばれる「卵・卵子複合体」に、一部の顆粒膜細胞がくっついて腹腔の外に放出されます。

それを上手に卵管の先の部分である「卵管采」がイソギンチャクのように吸い上げます。

 

 

【卵子の成熟と排卵できたは完全イコールではない】

卵巣の中で卵胞が成長している時・・コンパクトなCOCはどういう状態になっているのでしょうか?!

COCは、卵子と卵子に直接栄養を送る「卵丘細胞」によって構成されています。

 

子供とその子供に栄養を与える「乳母」のような生命共同体だと思ってもらうと分かりやすいと思います。

その生命共同体は、イラスト左のように、最初はコンパクトなCOCになっています。

そして、ヒアルロン酸の栄養を受けて・・徐々に膨張してきます。そして2層から5層にもなっても腹腔という外に放出されます。

 

膨張させるにはLHサージ必要です。  LHサージとFSHのサージという2つの大波(=サージ)がその共同体を成熟させます。

  ※ LHとFSHは、「ゴナドトロピン」と呼ばれます。

また、排卵寸前の顆粒膜細胞は、 単なる顆粒膜細胞でなく・・機能だけは黄体化の体をなしているので凄くパワフルです。

LH(=黄体刺激ホルモン)の作用によって一部!黄体化つまり「P4」化するからこそ

COCは、膨潤に膨れ上がり、また、卵胞を膜を破って外に出れるメカニズムが働いています。

 

【排卵が少し苦手なヒト または出来ないヒトとは?】

PCO(=多嚢胞性卵巣)やPCOS(=多嚢胞性卵巣・症候群)の方は、このLHのチカラが弱い為に排卵障害になったりする訳です。

LHの上昇が弱いから、P4の上昇も弱いという連動も生じます。

 

P4も4pg/mL以上の血中濃度が上昇しないと体温の上昇にはなりません【基礎体温の二相性、高温期への体温のあがりが弱い】

 

                                  ※詳しくは、PCO・PCOSのページで説明します。

【自分でも排卵のクセをつかむ大切さ】

 

排卵のクセをしっかりとつかむことが・・AIHはもちろん、体外受精の成功の布石になります。

排卵のクセをつかんだから、体質に合う排卵誘発剤がわかってくるからです。

それはそのまま・・ クリニック選びに直結してゆきます。

 

さらない、結果が出ない時に主治医の先生と薬の相談をする時にも・・とても役に立ちます。

「薬のあたりをつける」と言う感じでしょうか?!

そして、あなたが主治医の先生と相談しながら、細かい微調整で・・卵子を成熟させる模索ができるからです。【患者力】

 


体外受精! 自分の排卵のクセをつかんでいますか?!

            6つランプで、説明します。

            卵胞はただ大きくなればいいのではなく、卵胞の中にある「卵子」 が成熟しなければいけないと話しました。

 

            自分自身でちょっと意識するだけで、自分のカラダの一番コアな部分の気づきが得られますし、

            それをうまく主治医の先生と何気ない会話(質疑応答)で活かせます。

 

            そうした姿勢が 主治医の先生からより良い治療を引き出すことになります。

 

 第1のランプ  :  (卵胞の中)E2の血中濃度の増加のクセ

 

             排卵誘発をしている場合と、していない場合(自然周期)では違います。

             E2製剤などの薬を使う卵胞の中には、自身で作ったE2と薬によるE2が卵胞の中に混在します。

                                              卵胞の中には、「自分のホルモン」と「薬によるホルモン」で出来ています。

             

             素のE2の伸びを把握して、薬をつかった時のE2の伸びと両方を掴むのが理想ですが

             まずは・・この薬は卵胞は大きくなる、OR なりにくい?というような感じで掴むといいです。

 

 第2のランプ  :  卵胞が成長してゆく速度(アクセルとブレーキ)のクセ

    

             FSH(卵胞発育のアクセル) VS AMH(卵胞成長のブレーキ)

             これはどの位の時間をかけて卵胞が成長していくか?という話ですが

             卵胞をそだてるアクセルの働きをするFSHと、それにブレーキをかけるAMHのホルモンのパワーバランス

             によって自然周期でも個人差がかなりでます。(FSHとAMHは負の相関関係があります)

                   

 

              例)AMHが低い人 

 

                       卵胞から分泌されるAMHのホルモンが少ないので、卵胞成長に対するブレーキが

                       弱い。その為、前回の内診(D3)の時に小さかった卵胞がD8やD10には強烈に

                       大きくなっている症状が出るというのは、

                       ブレーキをかける力が弱いから成長スピードが増してくるからです。

                       

                       そして薬をいれると更にスピードがさらに増すフィールがあります。

                                                                                   本来ならば、ブレーキを自分で抑制をかけるところで、ブレーキが甘いので

                                                                                   卵胞スピードが加速していまいます。その時、卵子の成熟がついてくるかという

                                                                                   話になります。卵胞が早く大きくなると、それと完全に正比例して「卵子も成熟」

                       するならばいいのですが・・そうとも言えないから難しい訳です。

 

             例)AMHが高すぎるPCOやPCOSの人

 

                       そもそも卵胞が多いので各卵胞から分泌されるAMHホルモンも当然多くなります。

                       それは、卵胞の成長に対してブレーキをかける力も強いことになり

                       トータルでのE2は高くても、各卵胞は成熟しにくいという可能性もあります。

 

                        PCO系の卵巣の方は男性ホルモンをE2に変換する力が弱いのでそこで

                       またE2が上がりにくい。刺激を加えないと育たない!でも刺激を加えすぎる卵巣が

                                                                                   腫れてしまうというジレンマが、かぶさってきます。

                          ※ PCO・PCOSについてはこちらのブログ記事に、詳細あり。

 

 

 第3のランプ  :  卵胞ではないシスト(水たまり)の発生頻度のクセ

  

             シストの原因は解明されていませんが、AMHが低い人や子宮内膜症、チョコを有している人は

             その頻度が高いのも事実です。やっかいなことにシフトが出ない周期もまたあります。

             細胞は隣の細胞にも影響を与えることもあるので、シストの存在が卵胞の成長を早くすることもあります。

             成長を早めるので、まだあと後少し、育てたいと思っていた卵胞が採卵のタイムアウトに

             になります。 D3でシフトが見えても、その卵巣から育った卵胞は採卵できない訳ではないですの安心して

                                               下さい。

                       

 

 第4のランプ  :  排卵に達するタイミング

 

             D8過ぎた頃から、LH(黄体化ホルモン)が反応してきます。卵胞のまだ小さいのにLHが高くなってくると

             排卵をするのが早くなります。

 

             体外受精はこのLHの上昇をいかに押さえて、複数の卵胞を育てるか?という

            「排卵抑制」の歴史のファーストステップです。 

             ★スプレキュア・ブセレキュアなどのGnRHアゴニスト製剤⇒ ショート法・ロング法・マイルドショート法

                                               ・ウルトラロング法

             ★セトロタイド・ガニレストなどのGnRHアンタゴニスト製剤⇒アンタゴニスト法・内服薬+アンタゴ法

 

             上記2つの共通点は、卵胞の発育に対してのブレーキです。

             薬による(外因性の)ブレーキもあれば、自分のホルモンによる(内因性)のブレーキが存在します。

             これらによって、排卵するタイミングが異なってきます。

 

              【アポトーシス】

              それ以外に、この早期でのLHの上昇は「卵胞の死(=アポトーシス)」の引き金にもなります。

             どの位の卵胞になったら、排卵をするクセがあるのか? 排卵抑制で成長が負けてしまう傾向が強いのか?

             結構!耐えられるのか?何ミリまでは大丈夫なのか?などの「排卵に達するタイミング」を

             LHサージ(波)の度合いで感覚的に排卵検査薬で知っていることも大事です。

             LHの値を拾うレンジの異なる排卵検査薬を、国産・海外品とうまくコスト的に使いわけてください。

 

 第5のランプ  :  育ってきた卵胞が、消えてゆく程度を知る。

 

             上記の「卵胞の死(=アポトーシス)」の話です。

             この頻度に個人差があります。前回エコーで見えていた卵胞が消えているというのは

             不思議なことでないです。

             薬を入れてFSHを増やして複数育つようにしていても、卵は消えてゆくことも不思議ではないです。

             FSHとLHはバランスが大事だと話しましたが、そのバランスが悪くLHがアポトーシスの引き金を引く

             こともあります。体外受精の排卵誘発において途中で入れてくるHMG注射(LH成分が入っている)

             FSH注射(LH成分が入っていないFSH成分のみ)の選択が人に合わせてどれほど大切か?が

             わかると思います。だから、注射の反応は自分でも知っておく必要があります。

 

 第6のランプ  :  生理周期と卵胞成長サイクルのズレ

 

             本来は、上記の2つの矢印である「生理周期」と「卵胞の成長サイクル」は一致しているものですが。

            ズレが生じる原因は、前周期の高温期の失敗からです

              P4による排卵抑制(LH↓、FSH↓)のブレーキが効かなかった事が原因です。

 

             採卵の前周期の「高温期」がうまくいっていないと、連動している次の周期の「卵胞期」に影響を与えます

             卵にとっては、生理周期のいつから卵胞が大きくなりだしていっこうに構わないので

             「スキ」あらば 高温期のP4による排卵抑制(卵胞が大きくなるのを防ぐブレーキ)がゆるんだら

             そこから卵は大きくなっていきます。

             前周期の排卵期のあとから成長モードになる子もいれば

             前周期の排卵に失敗して、そのまま遺残卵胞(=黄体化未破裂卵黄)として成長を続ける子もいます。

 

             こうした子がいると・・生理周期と卵胞サイクルはズレてゆくので

             採卵が今までday14だった排卵が、day6あたりかなり前倒しになって排卵が早まるケースもあります。

 

             

 

 


事例:遺残卵胞の発生

             CASE STUDY  

                 D3採血 FSH:4.1、E2:219.5

                      卵胞は大 LHは10オーバー

 

                 通常はday14採卵、今回は大幅に早まりそう

                    AMH<0.5, 平均AFCは 1~2個

 

             考えてみて下さい。

             もしあなたがこの数値だったら・・採卵するかどうか?悩むと思います。

 

             参考までに、このケースだからいい卵が絶対に取れないという保証はないのです。

             だから、「ドクターもやってみますか?」と患者さんに尋ねる訳です。

 

             この時に、その患者さんが、自分の排卵のクセや薬のクセを知っていたので・・

             そのドクターと、一歩踏み込んだ診察ができた訳です。結果は想像して見て下さい。

      

             


【遺残卵胞の発生の原因】

 

 高温期において、P4(黄体ホルモン)による排卵抑制が上手く働いていない場合に起こります。

 

 以下の表の赤字の部分(中央)をご覧下さい。

 

 排卵抑制という働きは、ただ排卵させないという意味ではなく、卵胞を成長サイクルに入れるのをブロックすることを意味します。

 

 通常のケースでは、高温期では卵胞こそは小さくてまだ大きくなっていないで2mm以下に抑えられていますが

 

 黄体ホルモンのよる制御ブレーキが甘いと・・卵胞は空きあらば!!と大きくなってしまいます。

 

 年齢が高いと この卵胞を成長サイクルにいれてはいけないブレーキが甘くなってくるのです。

 

  それは、高温期のミスというよりも・・もう少し前の段階ですでに起こっています。

 

 このあたりの「P4代謝系」の話は、年齢が高い方には必要な知識になります。

 

 ★ 詳しくは、こちらをご覧下さいませ。

        ↑

        「採卵前!P4代謝系」

        

 

ホルモン名 分泌する場所 排卵 子宮収縮
E2 卵胞(卵胞の顆粒膜細胞) (+)排卵の促進 (+)子宮収縮の促進
P4

黄体(卵胞の黄体化した顆粒膜細胞)

(ー)排卵の抑制 (ー)子宮収縮の抑制

                          雨雲が広がってきたら・・・雨が降るかも知れない・・・だから傘をもっていこう!

 

        治療を進める際には・・こうした患者自信の意識改革が必要です。

 

        自ら発言をしないと、Dr.にもわからないことってあります。

 

 

   これが卵胞の殻をP4によって破裂させて、卵子とその回りの細胞(=COC)が、イソギンチャクのような卵管采によって

   吸い込まれてゆく絵です。

 

   どんな状態のCOCであるか?によって、妊娠出来る卵か?そうでないか?がある程度決まってしまいます。

 

   しっかりとした排卵は、LHサージがしっかり高く出るだけでは不十分です。

   その裏側には、 排卵のもう一つの重要な面である「炎症系」があります。

 

   高齢妊活者の体外受精が難しい理由が・・ここにあります。 次の項目にヒントを載せておきます。


【重要】排卵には2つの顔がある・・

 

「排卵前の卵胞の「卵胞液」の中には・・

 

私(コルチゾール)もいるよ。卵子が未熟・成熟・過熟に

 

ならないように・・炎上する卵胞の中の火消しをしているんだ」

 

 「炎上の程度が問題さ!」


 

このページ「排卵のくせ6項目」は 下の半円の半分しか見ていないです。

 

卵胞が成長してゆく中で、卵胞の中の小さな「卵子」が成熟してゆく反面しか見ていない。

 

でも、大切なのは・・もう反面! 炎症作用。

 

 

その部分が排卵プロセスの一番大事な「鍵」を握っていると思って下さい。

 

 排卵は、低温期のE2の世界と、高温期のP4の世界の中間にありますが、中間にあるには理由を持っています。

 

人間が妊娠しにくい理由を全て!持っています。

 

排卵の瞬間の卵子 
排卵の瞬間の卵子

 

 排卵には、適度な炎症作用が必要です。

 

  大切なのは・・「適度な爆発」

 

 LHと炎症系のPG(プロスタグランディン)のパワーが必要。

 

 


生理痛も炎症作用のプロスタグランディンが原因。それに対して抗炎症作用で「炎症」を抑えるのがコルチゾール。

 

両者にはメリットもあれば、デメリットもあります。

前者はPG産生過程において、「活性酸素」を産出し、後者は「血糖値」を上昇させてしまう弱点もあるのですが、

人が生きる為に必要だからこの世に存在しています。

 

 ★ 詳しくは・・こちらをご覧下さい。

 

          ↑ CLICK 「排卵には二つの顔がある。適度な炎症系」


体外受精を「ガラガラ・ポン」にしないこと。

 

当社で使っているシートをご紹介します。「体外受精の雲・雨・傘」シートです。

 

体験カンファレンスも、通常のカンファレンスも以下の「体外受精の雲・雨・傘」シートを使用します。

 

体外は専門的な世界なので・・「雲」が頭上に伸びている事を、気が付かない人が多い。

 

              「雨」が振りそうな天気だと・・気がつかない人が多い。

 

              「傘」をもってゆくべきだと・・気が付かない人が多いから。

 

前周期と今週期の連続した流れから、 

クライアントさんに、多方面から気づきを与えます。  

 

自分の連続した体外受精の分析や、主治医に何を相談するべきか?のヒントがみつかります。

 

大切なのは、皆様の頭の中にあるバラバラになった「断片的な知識」という点と点を結びつけること。

 

 

前周期 or 比較対象周期


今周期〈チャレンジ〉



 

 

 上記の二つの「螺旋階段」を皆さまは登って・・今周期にチャレンジをしています。

 

 卵胞はエコーではみえるけれど、それよりももっと小さな「卵子」はエコーでは見えないです。

 

 

 「採卵をしてみなければわからない。」

 

 そう言われた方は多いのでしょうか? そして・・本当にそうなのでしょうか?

 

 

 「いつ赤ちゃんになる為に出会えるか?わからないないから、採卵を続けるしかないない。」

 そう言われた方は多いのでしょうか? そして・・本当にそうなのでしょうか?

 

 

 

        確かにそれは正論かも知れないです。

 

       でも、ワンクッションの説明(今後どうするか?)がないと・・

 

       それは「ガラガラ・ポン」と同じになってしまいます。

 

会社でビジネス用語で使われる言葉ですが、

 元々は、ガラガラポンという言葉は福引の抽選をするときの言葉。抽選器の音です。

 

 今では人事の入れ替えにも使われています。

 

 このガラガラポンはくじ引きをする、という直接的な表現だけでなく、人事を総入れ替えすると意味。

 

 でも・・カラダは会社の人事のようにか代わりの人間がいるのはないです。自分のカラダとコストを必要です。

 

 そういう面を考えて・・1回1回体外受精を悔いのないように「主治医の先生」と話を詰めて進むのも必要だと思います。

 

 

  そして、先生が考えている投薬に対するカラダ「卵巣反応に再現性」をもたせるように、

 

  方向性をさだめてカラダをつくらなければならない。